工務店選びのポイント 判断基準
前回の記事では優れた家をつくる地元工務店との出会い方について書きました。
ただ気になった建築業者さんと順に会っていっては、
時間がいくらあっても足りません。
会っているうちに押しの強い営業さんに押し負けてしまったり、
判断基準が歪められて、自分が当初建てたかったようなおうちにならないリスクもあります。
そこでまずはホームページをよく見て選んでいきました。
HPにもいろいろあります。
素敵な雰囲気の建築写真や動画の流れるようなHPから
建築事例の写真が2,3枚載っているだけのシンプルなHP
詩人のようなHP
ただ、ここで見たいのはHPのリッチさではなく、
どんな家を建てているかになります。
ここでいうどんなとは雰囲気ではなく性能の話です。
どこかに断熱性、気密性、耐震性についての記述があると思うので、そこを探します。
ない業者さんもあります。
良く調べれば高性能の家を建てているのかもしれませんが、
情報発信をしていない=自信がないor気にしていない
ということにしてこの段階では選外にしました。
じゃあ断熱性、気密性、耐震性について具体的にどう書いてあればいいの?
という所ですが、ここでは乱暴に言葉だけを挙げると
- 断熱性
HEAT20基準のG1G2G3グレード対応(G3がもっとも高性能)G2以上が望ましい - 気密性
C値≦1.0(低い方が高性能) - 耐震性
耐震等級3
まずはこの3つの性能が確保されている事、情報発信されている事が最初のチェックポイントです。
ただ高断熱、高気密な家ですと書いてあるだけでは、実際の所はわかりません。
家づくりの情報収集をしていてびっくりしたのですが、
高断熱という言葉にも、高気密という言葉にも、具体的な数値の定義は含まれていないのです。(私の勉強不足だったらごめんなさい。)
耐震性についてもっと言うと
耐震等級3 許容応力度計算(構造計算)による がもっとも最高です。
耐震等級3と耐震等級3相当は似ているようで全く違います。
更に新潟のような積雪のある地域では、積雪考慮がなされているかもチェックポイントになります。
以上の3つがクリア出来たら、次は
- シロアリに対しての考え方
- 外壁や屋根にはどんな素材を使っているのか
という所をチェックしていきます。
以上の項目をなぜチェックしたいかといえば、
せっかく建てる家なのだから、
(後から高いコストがかかることなく)快適に、長く住みたいから
という、ある種当然の願望を満たすためです。
逆に言えばこの当然の願望を満たす為でさえここまでチェックしなければいけないほど
現在ハウスメーカー、工務店が建てている家の性能はピンからキリまであるということになるかもしれません。
その業者さん情報発信してますか?
長くなってしまいましたが、ここからが本番です。
私が最も大切だと考えているのは
以上のチェックポイントをクリアした上で
情報発信がなされているか
という点です。
ブログでもメルマガでもインスタでもyoutubeでも、媒体はなんでもいいのですが、
情報発信に注力していない業者さんは怠慢と言ってしまってもいいかもしれません(強すぎる言葉で恐縮ですが)
そのくらい業者さんの書くブログなどには価値があります。しかも双方にとってです。
ブログなどから私たちは、どんな家を、どんな考えで作っているかを深く知ることができ
文章からは人柄が伝わってきます。
また、その魅力が伝わった人がおのずと集まってくるので、
業者さんにとってはお客さん一人ひとりに説明するコストや、
趣向が合わないお客さんに無理やり営業するエネルギーが省けるのです。
業者さんの営業コストが下がれば、家の価格の省コスト化につながってまた消費者のメリットにつながります。
このような好循環を起こせるブログなどの情報発信をしているか否かは
いい業者さんか否かを見分ける重要なポイントになるでしょう。
そして私は、エスネルデザインさんの村松さんが書くブログにヤられたのです。笑
村松さんの書くブログに出会ったのは、家の性能(断熱、気密など)に関する知識を収集している時期でした。
建築事例を見たら外壁全部が杉板でびっくりしたのを覚えています。
(この頃は、外壁はガルバリウムで一部に木の外壁がアクセントになれば素敵だなぁくらいに思ってました。それかタイルか。)
断熱などの知識の説明が分かりやすかったのでブログを読み始めましたが、
この時はエスネルデザインさんに家づくりをお願いするつもりはあまりなかったのです。
知りたいところを読んでいるうちに、
気づいたら最初から順に全部のブログを読破していました。
(この時は仕事中も家に帰ってからも、時間があればずっと読み漁っていました。笑)
村松さんのブログは主張が明確で、体系的です。
性能や設計について、なぜそれが必要なのかの根拠が分かりやすく書いてありました。
何よりも惹かれたのが、文章から伝わる人柄でした。
主張が明確なのに、ひとを傷つけない文章で圧が強くないのが魅力的でした。
自分の主張が絶対的で、それ以外について悪しざまにいう人も多い中で、
心地よい文章だったのです。
この人に会わずに家づくりはできない
このように思いながら、村松さんへの問い合わせメールを打っていました。